J.S.バッハ「マタイ受難曲」BWV244 (2/12)

関西室内楽協会設立30周年記念演奏会
J.S.バッハ「マタイ受難曲」
2007年2月12日(月)16:00開演 - 19:30頃終演(休憩20分)
第一部 - 休憩 - 第二部

指揮:本山秀毅
演奏:大阪チェンバーオーケストラ
合唱:京都バッハ合唱団/岸和田市少年少女合唱団
ソリスト:松田昌恵(ソプラノ)/福原寿美枝(アルト)/畑 儀文(テノール・福音史家)/小玉 晃(バス・イエス)/萩原寛明(バス)
主催:関西室内楽協会
会場:いずみホール(大阪・京橋)


2005/02/16 ミシェル・コルボ指揮のマタイ受難曲を聞いて以来、2年ぶりでした。このブログを始めたきっかけになったマタイでした。

今日の指揮者、本山秀毅さんは昨年ラジオに出演されていて『カンタータ連続演奏会』をされているというお話でした。楽しく話されていて、バッハは自由に演奏したらいいみたいな感じを受けました。(聞き方が間違ってたらごめんなさい。)本当にバッハが好き!という感じがしました。マタイ受難曲の雰囲気はカール・リヒターに近いと思いました。もちろん、表情のつけかた、テンポも本山さんの演奏ですが、コルボの雰囲気ではなかったです。リヒターのCDばっかり聞いている私にはなじみのあるという感じでした。

今日はみんなとても楽しそうに演奏しておられたように思いました。本山さんの情感溢れる指揮の下、合唱も器楽も一体となってホールに響いていました。特に合唱をあまり聴いてこなかった私には、こんなにきれいにまとまった合唱は初めてだと思いました。声の抜け方も素晴らしく (最近はそれが気になります。) 大勢の人なのにまるで一つの帯のように表情がついています。本山さんの指揮もすごく丁寧でした。少年少女合唱団は第一部のみの出演でしたが、みんな素晴らしい声でした。子供さんでもできる人はできるんだなあと自分と比較して感動しました。ソリストの方達の中で一番大変な役が福音史家です。畑さんという方、初めて聞きましたが、ほんとに素晴らしいとしかいいようがありません。福音史家とテノールのアリアも両方でしたので、ほとんど歌いっぱなしみたいな。

本山さんの演出になるのだろうと思いますが、イエスが舞台の奥中央に座り、回りに少し空間を作ってあるので、場面に出てくる役の人がそばへ寄って行って歌ったりして、お話もよく理解できるようにしておられました。一回しか出てこない人の役は合唱団の中の人が歌われました。特にユダの役の人は憎たらしい感じで表現しておられ、人知れず拍手していました。(笑) 『バッハの偉大な宗教曲』という堅苦しさはなく、オペレッタを聞いているような感じを受けました。バッハが作曲した目的からすると、キリスト教の教えをわかりやすく伝える為に丁度いい方法だったのではないかと思いました。

合唱団の端っこの男性が、顔を上げてまっすぐ前を向いて歌っておられるのに気づきました。とても楽しそうに歌っておられました。よく見ると楽譜を持っておられないのです。全部暗譜されているのですね!すごいです!!

コルボの時は席が前から二番目だったこともあったせいか、全体を見渡したりまとまった音を聞いたりすることができませんでした。また歌詞の訳が端にあって見えなかったのでした。

今日は割と後ろだったので、演奏がまとまって聞こえたのかもしれません。それに訳もよく読めたし、私もマタイ受難曲にずいぶん馴染んできているので、手元のメモは見なくてもわかりました。いずみホールの音響もきれいのではないでしょうか。そんな関係かもしれませんが、本当にすべてが素晴らしい感動的な演奏でした。



追伸。
歌詞の訳本がプログラムと一緒にもらえるのですが、みなさん、それを読みながら聞いておられるようで、一斉にページをめくる音がします。あれは興ざめですねえ。電光パネルで訳がありますから、そっちを読んでいただけるといいなと思いました。(能の時もこれと同じようなことがあり、どこの世界でも苦笑いなのでしょうね。)

この記事へのコメント

2007年02月15日 09:08
プログラムの件、全く同感です。
会場の残響が良いほど、紙のこすれる音までクリアに聞こえますね。自身の話になってしまいますが、今回の演奏会の会場もそうで、今回はプログラムにも「演奏中はどうかプログラムから目を離して、奏者に注目していてください」というようなメッセージをつけてくださっていました。
 個人的にはそれは光栄でも嬉しくもありますが、ちょっとしたプレッシャーでもあるのですけれどね(笑)
2007年02月15日 09:48
やっぱりいずみホールの音響がよかったのかなあと思います。座る場所にもよるでしょうけどね。マタイ受難曲は初めての方にはこんがらがってしまいますし、わからないままの3時間はつらいですしね。“役が分かれている”という意味も知っていればこそわかることですし。電光パネルでは意味だけですから、誰の言葉なのかはわかりませんし。でもプログラムに目を向けることで舞台への意識は半分になると思います。舞台から得られるエネルギーは「理解」以上にもっと「体感」のものだと思います。舞台に立っている人は、いっぱいエネルギーを投げかけていると思いますよ。
Himeさんもがんばられましたね!!
2007年02月15日 22:58
「マタイ」は美しいオブリガートのついた曲がたくさんあって大好きです。珠玉はErbarme Dich のアルトとviolinの組み合わせ。泣けてしまいます。
 プログラムの件ですが、意地悪のようですが演奏中は読めないように暗くしてしまえばよいのではないかと思います。サブタイトル付きならなおさらです。だいたいプログラムを見ていたら音楽は聴こえてきませんからね。コンサートは耳と目で聴くものだと思います。最近教え子のリサイタル(シューマンのリーダークライス)で同じようなことを感じました。
2007年02月15日 23:35
かおたいさん、こんにちわ!
マタイ受難曲は私が20歳の頃にLPを買って聞いていましたが、コルボの演奏会に行く時(2年前)、ドイツ語がわからないと困るということに気がつきました。その時は電光パネルがあるとは知りませんでしたし。それで、3ヶ月くらいかかって、ドイツ語全部はわからなくてもキーワードを覚えてどういうストーリーかわかる程度に勉強していきました。おかげで、コルボの時も楽しめましたし、今回も更に楽しく聴けました。Erbarme DichとAus Liebeなど、(他もですが)ほんとにきれいですね!もう感動でわくわくして終わるとぐったり疲れています。(笑)最後の「おやすみ」のところはもっと泣けますね…。

実はあと一回、今月にマタイ受難曲を聴きます。すごくぜいたくだと思います!!

シューマンのリーダークライスですか~。いいですねえ。今は日本歌曲をやってますが、またリートも経験してみたいです。(完成はしなくても)

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